上の子が生まれる前、抱っこ紐に4万円近く出すのを3日間悩みました。「布で子どもを包むだけなのに4万円?」と思いながら、結局買いました。今となってはあの葛藤が懐かしい。

買う前に何を悩んでいたか

妻がマタニティ雑誌で調べて「エルゴがいい」と言い始めたのが妊娠8ヶ月のころ。私はそれまで抱っこ紐のブランドなんてほとんど知らなかったので、まずネットで調べました。

調べるほど出てくるエルゴの名前と、そこそこの値段。当時のOMNI Breezeは38,000円くらいで、ちょうど給付金を当てれば買えるかどうかという金額。「長く使えるなら元が取れるか」と自分に言い聞かせて購入を決めました。

届いた瞬間から最初の1ヶ月

箱を開けて最初に感じたのは「しっかりした布だな」ということ。ごわっとした厚みがあって、いかにも丈夫そう。アームバンド部分のパッドがふかふかしていて、これは確かに長時間でも肩が痛くならなそうだと思いました。

問題は装着方法でした。

まず腰ベルトを巻いてバックルを留める。次に赤ちゃんを前に抱えてシートに座らせる。最後に肩ベルトを通して背中のバックルを……ここで手が届かない。YouTube動画を見ながら格闘して、最初の1週間は毎回妻に「バックル留めて」と声をかけていました。一人で完結できるようになったのは2週間後くらい。説明書を読まないタイプなのにこれは読まざるを得なかった、初めての経験でした。

生後2週間で初めて外に出たとき、子どもをシートに収めた瞬間の「ぴったり包まれてる感」は今でも覚えています。子どもの頭がちょうど自分の顎の下に来て、体温がダイレクトに伝わってくる。重さよりも先に「あ、生き物だ」という実感が来ました。

2年間使って感じた本音

新生児期から月齢が上がるにつれて、対面抱きから前向きに切り替え、さらに8ヶ月を過ぎたころにおんぶへ移行しました。この「成長に合わせて使い方を変えられる」点が長く使えた一番の理由だと思います。

腰ベルトについては、これは本当に設計がよくできています。幅広で骨盤をしっかり包む形状なので、子どもが6kgを超えても「腰が死ぬ」という状態になりませんでした。前に試した安い抱っこ紐は細い腰ベルトで、30分歩くと腰がジンジンしてきたので、この差は大きかった。

ただし肩は別の話です。子どもが8kgを超えたあたりから、1時間以上の連続使用は肩に来るようになりました。肩ベルトのパッドは厚いんですが、重さに対しては物理の法則には逆らえない。長時間外出するときは途中でベビーカーと併用していました。

夏場の話をすると、メッシュ素材のおかげで「子どもが蒸れて泣く」ということがほとんどありませんでした。自分の背中と子どもの背中の間に少し風が通る感じ。完全に涼しいわけではないですが、前に使っていた布製タイプと比べると明らかに違いました。

一人で装着できるようになるまでの話

装着の手順そのものは、慣れれば2〜3分で完結します。ただし「慣れるまで」に時間がかかる。背中バックルが特に厄介で、肩ベルトを通しながら後ろに手を回す動作は最初かなりぎこちなかった。

パパ友に「エルゴは慣れるまでが大変だよね」と言ったら「え、うちはママしか使ってないよ」と返ってきて、ちょっと悔しかった記憶があります。男性は肩が張っていて腕が後ろに回しにくいので、女性より慣れるのに時間がかかる気がします。これはエルゴの欠点というよりは体格の問題ですが、同じような体格のパパには最初の2週間は覚悟してほしい。

値段について正直に言う

2年使って、38,000円という価格は「高いけど妥当だった」と感じています。

上の子のとき最初に買った安い抱っこ紐は8,000円で、腰ベルトが細くて3ヶ月で使わなくなりました。その失敗からすると、最初からこちらを買っておけばトータルで安かった計算になります。耐久性は2年間週3〜4回使って生地のヘタりもなく、バックルも問題なし。下の子にも使えそうな状態です。

ただ、使用頻度が低い家庭や、抱っこ紐をメインで使う期間が短い人には少し割高に感じるかもしれません。0歳の半年しか使わないなら、同等品の中古や安価なブランドでも十分という考え方もあります。

2年経った今の話

下の子が生まれて、また同じエルゴを出してきました。装着は今では説明書なしで1分半くらい。2年のブランクで若干手間取りましたが、感覚はすぐ戻ってきました。

上の子の2年間が蓄積されているので、背中バックルのプラスチック部分に細かい傷はあります。ただ機能的な問題はなし。新生児の下の子を抱えながら、「これ確かに良くできてるな」と改めて思っているところです。

妻が「私も使いたい」と言ってくることがあるので、家族共用で使えるという点でも買ってよかったと思っています。調整すれば体格が違う人でも使えるのは、エルゴのいいところの一つです。