「パパ向けの抱っこ紐」という評判は本当かどうか、実際に確かめたくて買いました。レビューサイトやSNSで「装着が簡単でパパでも使いやすい」という言葉が頻繁に出てくる。でも同じような言葉はエルゴやアップリカでも見かけるので、どこまで信用していいかわからなかった。

比較する前の状態

当時エルゴOMNI Breezeを上の子で2年間使っていて、扱い方は十分わかっていました。背中バックルへの慣れ、腰ベルトの調整、装着の手順。全部身についている状態です。

だからこそ「ベビービョルンがそれよりも使いやすいなら相当なもの」という目線で試しました。下の子が生まれてしばらくエルゴを使い続けていましたが、「前向き抱きがしたい」という理由でベビービョルンを選ぶことにしました。エルゴの前向き抱きが生後6ヶ月以降推奨なのに対して、ベビービョルンは月齢が低い段階から前向きにできる点を確認したかった。

開封して装着してみた

届いた日に開封して、説明書を読まずに装着してみました。これ、本当にパパ向けかどうかを確かめる一番の方法だと思ったので。

バックルは全部前側にあります。腰ベルトを腰に回してバックルを留め、両肩のストラップを肩にかけてバックルを鎖骨あたりで留める。子どもを持ち上げてシートに収め、股下のバックルをカチッ。これだけ。

1回目で手順を間違えたのはシートの向きだけで、2回目からはスムーズにできました。エルゴで苦労した「背中側のバックルに手が届かない問題」が一切ない。全動作が前でできるのは想像以上に快適で、「なるほどこれは確かにシンプルだ」と思いました。

バックルの音がしっかりしています。カチッという音とともにロックされる感触があって、「ちゃんと留まった」という確認がしやすい。装着中の不安感がない。

前向き抱きの実力

下の子が4ヶ月になったころから前向き抱きを試し始めました。

子どもをシートに前向きで収めた瞬間、今まで見えなかった世界が広がったのか、目をぱちっと開けて周りを見始めました。スーパーに行ったときは棚の商品を手で触ろうとしてきて、それを制止するのに逆に忙しくなりましたが(笑)。前向き抱きのニーズは子どもが外の景色に興味を持ち始めた段階から一気に高まります。

子どもの重さが自分の体の前に来るので重心はやや前のめりになります。ただし背中を少し伸ばして立つと安定して、思ったほど前傾になりません。腰ベルトがある程度下支えしてくれているのも助かっています。

前向きで1時間ほど商店街を歩きましたが、腰より先に肩に張りが来た感じ。エルゴと比べると腰ベルトの幅が細いので、長距離は少し腰に注意が必要です。

メッシュ素材について

「Air」という名前の通り、生地全体がメッシュ素材です。手で持ったときから風が通る感じがわかって、夏場への期待が高まりました。

実際に4月に入ってから使い始めましたが、子どもの背中が蒸れてぐずるということが今のところありません。気温が上がるにつれてどうなるかはまだわかりませんが、構造的に空気が通りやすいのは確かです。コニーのコットン素材と比べると触った感触が全然違って、ぱりっとした感触。子どもは慣れたら気にしていない様子です。

360gという本体の重さはエルゴ(450g)よりは軽く、コニー(250g)よりは重い、ちょうど中間くらいです。折りたたんでバッグに入れるとそこそこのサイズ感にはなりますが、ベビーカーの荷物入れにはじゅうぶん収まります。

値段の納得感について

28,000円は抱っこ紐の中では中価格帯です。エルゴの38,000円より1万円安く、コニーの10,000円より2万円高い。

この価格帯でシンプルな装着・前向き対応・通気性のよいメッシュという3つが揃っているのは、正直コスパがいいと思いました。エルゴを「ちょっと予算オーバー」と感じているならベビービョルンは有力な選択肢になります。

耐久性については4ヶ月ではまだ何とも言えないですが、バックルの質感は悪くなく、生地のほつれも今のところなし。スウェーデンブランドということもあって作りの丁寧さは感じます。

一つ惜しいと思う点

腰ベルトの幅がエルゴより細い。これはデザイン上の判断なのか、装着のシンプルさを優先した結果なのかわかりませんが、骨盤をしっかり支える感覚はエルゴには劣ります。腰痛持ちのパパには少し物足りないかもしれません。私自身は普段から腰が強い方ではないので、2時間以上の連続使用は途中で一度下ろして休憩を入れるようにしています。

背中痛や腰痛が慢性的にある場合は、装着のシンプルさより腰への負担分散を優先してエルゴを選ぶ方がいいかもしれません。

4ヶ月使って今の状況

現在は近中距離の外出でベビービョルンをメインに使っています。装着が一人で素早くできるので、妻不在のワンオペ時に特に重宝しています。「ちょっとコンビニ行ってくる」という場面から「午前中ずっと公園」という場面まで、これ一本でだいたい対応できています。

「パパ向け」という評判については、少なくとも装着のシンプルさに関しては本当だと感じました。背中バックルがない、前面で完結するというのは装着に慣れていない人への最大のアドバンテージです。上の子の初期に戻れるなら、最初からこちらを選んでいたかもしれない。